同種の機器の中で、最新のマルウェアを最も早く把握できることが決め手でした。
「ITによる歯科医院の経営効率化」において最先端を走っている伊藤歯科クリニック。同院では、「ITの利便性の享受」と「情報漏えい対策」の両立を目指して、セキュリティ対策機器「Check Point(チェックポイント)アプライアンス(以下:Check Point)」を導入した。院長の伊藤様に、同院のIT化とその恩恵、Check Point導入の経緯と効果についてうかがった。
「予約キャンセル率3% 」など、ITで驚異的な効率化を実現した歯科医院
伊藤歯科クリニックは、「ITによる経営の効率化」で有名な医院です。院内にはコンピューター・iPad・複数台のサーバーなどが合計30台以上設置されており、これらを駆使することで、「質の高い治療」 「医院と患者がお互いに時間を守る関係」 「高い顧客満足」「高効率の運営」 「高い従業員満足度」などを実現しています。その実績は驚異的で、多くの歯科医院とは、かなりかけ離れたものとなっています。
伊藤歯科クリニック IT活用の驚くべき効果
歯科医院は、歯の数が28本と治療の対象が多いこと、治療の種類が多いこと、必要な器具の数が多いことなどから、眼科や皮膚科に比べると運営の手順が複雑です。伊藤歯科クリニックでは、こうした複雑な情報の流れをITで整理整頓することで、患者さん・スタッフ・歯科医と、関係者全員のストレスが少ない環境を実現しています。 例えば、ドクターとスタッフはデーターベースやクラウドサービスを補助脳代わりに仕事に取り組みます。「詳しい治療履歴」をデーターベースで見ながら対応をするので、患者さんは「とても親身な歯医者さん」と感じます。「改善を重ねた適切なTo Doリスト」に沿って終業1時間前からどんどん片付けを進めるので、最後の患者さんが帰ると同時に片付けが完了します。さらに、データーベース通りに治療や作業を行うため、精度の高い「ピッタリの歯のかぶせもの」をつくれ、そのセット時間も約5分です。これらの結果、患者さんの満足度は非常に高いものとなっています。
16の効果
1. 質の高い治療が人気で、1日50~70人の患者さんが来院 | 2. データベース活用で「話のわかる歯医者」として有名 | 3. 治療台7台がフル回転 | 4. 予約状況をショートメールでお知らせ。キャンセル率3%以下 |
5. 治療精度が高く、かぶせもののセットがジャスト5分 | 6. 待ち時間がゼロ、予約時間内に診療が終わる | 7. 患者さんが時間を守って来院する | 8. 患者さん・スタッフ両方の時間を大切にできる仕組みが有る |
9. 診療時間は8時半~17時半 | 10. 最後の患者さんの治療を終えて5分後に終礼が可能 | 11. フルタイムの子育て主婦が多い | 12. スタッフは仕事後の予定を立てやすい |
13. ある従業員満足度調査で全業種で1位を獲得した実績あり | 14. シフトはGoogle カレンダーに配信され、変更時も楽 | 15. マニュアルと伝達事項はクラウドで共有。閲覧と更新が楽 | 16. 治療の質とメンテナンス重視でトラブル・急患が少ない |

治療台が7台フル回転。1日50-70名来院する

口腔写真を残しカルテと一緒に保存。閲覧しながら診察する

患者情報はデータベースで管理、見ながら親身な相談が可能

スタッフはiPadで患者さんに分かりやすい説明を行う
「インターネットにつなぎながらも安全」な状態を模索し、Check Pointを導入
Q.「高度なセキュリティ対策商品」を導入したきっかけを教えてください
歯科医院においては「カルテ情報が漏れたら大変だ!」という認識はみんなにあり、「そのためにインターネットに繋がないこと」を選択する医院も多いです。けれど、インターネットに接続しないと高度なクラウドサービスやサーバー機器のリモート保守をうける事が出来ません。
「インターネットにつなぐ利便性を享受しながら、セキュリティに気をつけていく」というスタンスをこれまでとってきました。しかし「気をつけると言っても具体的に何をするの?」と聞かれれば、「ウイルス対策ソフトを入れて、ネットワーク経路設定を把握していれば気付ける」というぐらいの認識でした。
最近のマルウェア(ウイルスなど、害のあるソフトウェアの総称)は高度化していますし、医院の情報漏えい事件も聞こえてきます。この状態で、仮におかしなパケット通信が行われていたとしても、恐らく気付けないと思いました。そんなおり、「人には見えないパケット通信」を監視できるデバイスCheck Pointがあると知り、すぐに導入しました。

写真の配電盤の中に設置されているオレンジ色の機械が、伊藤歯科のCheck Point
同種の機器の中で、最新のマルウェアを最も早く把握できることが決め手
Q.Check Pointの決め手は何でしたか?
大きく3つあります。1つめは、マルウェア対策情報の更新が同種の機器の中で最も早いことです。新しい脅威に対して最も優秀な点が気に入りました。例えばCheck Pointがワーム(メールや共有フォルダを介して侵入しデータ流出などの被害を生むマルウェアの1つ)の最新トレンドを把握しているのはありがたいことです。例え、院内でワームが暴れて情報を流出させようとしても、Check Pointが止めてくれます。

2つめは、Check Pointはリアルタイムにパケットキャプチャリング(通信路を流れるパケットを調べ、悪質なものは捕まえること)ができることです。感染があるか無いかだけではなく、悪質な通信の有無をインとアウトで調べます。機器を月額で分割購入していますが、これができるなら十分元が取れます。安心料としては妥当な金額です。
3つめは、セキュリティルーターを入れていることで、胸を張って「セキュリティを守るための対策は怠っていない」と言えるようになることです。情報漏えいが起こった時はセキュリティ体制をとっていたかが問われるもの。このためにCheck Pointは必要と感じました。
外部からサーバー保守をするための「既存の接続設定」があっても導入可能
Q.Check Pointの設置に関する感想を教えてください
1つ助かったことがあります。歯科医院の電子カルテや画像ファイリングシステムの保守は、最近リモート保守(遠隔保守)が多くなりました。この場合、サーバー保守業者が外部から接続するために独自で設定済みのルーターを設置しています。そこにセキュリティルーターを追加しようとすると、2つの機器が競合するため、単純に設置するだけでは繋げないことがあります。当医院もこのパターンだったのですが、Check Pointは色々な設置方法があるためうまく設置できました。クリニックならではの、最近増えてきた「リモート保守」という特別な状況下でも採用できる点は強みですね。

「快適な使用感」と、「セキュリティが保たれている安心感」を得られた
Q.導入後の変化について教えてください
快適な使用感です。「重くなった」などの不具合を感じることなく「セキュリティが保たれているという安心感」を得られました。例えば、これまでは「USBメモリからのウイルス感染」が心配で「USBは使用禁止!」と目くじらを立てていましたが、例えウイルス感染を起こしても、Check Pointが情報の流出を食い止めるため、「院内のデータは外に拡散されない」という安心感があり、以前ほど気にかけることはなくなりました。 最近では少しぐらいパソコンに詳しい程度では把握出来ない高度なウイルス・ワームがあり、気を配っていても防ぐ事ができない場面があります。そんな中、最悪の事態はCheckPointが止めてくれる、この安心感は大きいです。
Q.パケット調査の結果をレポートで受け取れる点について感想をお願いします
マルウェアがいたという痕跡を報告してくれる点は良いですね。何かあった時に原因を探る手がかりになります。

「セキュリティ担当者を置いている状態」を得られ、医院経営に専念できる
Q.最後にメッセージをお願いします
セキュリティを勉強して、そのトレンドを追いかけることは素人には荷が重い作業です。
Check Pointなら、機器の先に「プロのセキュリティスタッフ」が常駐しており、Check Pointをリモートで管理してもらえます。(宝情報注:オプションのサポートのご契約をしていただいております)
個人情報が漏えいするだけで患者さんに大きな迷惑を掛けてしまいます。セキュリティ面で不安になった時、月に1~2万円かかるとしても、スタッフに手間をかけることなく、「パソコンが重くなる」といった操作感を損なうこともなく、セキュリティの安心感を買うことができる。Check Pointの効果はとても大きいなと感じています。
もしセキュリティ面で悩まれていたり、心配を感じられているなら、備えておくことをおすすめします。

「セキュリティをプロに任せ、ITの恩恵を存分にうけながら経営をしよう!」
と話す伊藤様
貴重なお話をありがとうございました!
取材:2016年4月
所在地 | 兵庫県西宮市 |
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設立年 | 2005年 |
事業内容 | 一般紙かから口腔外科まで幅広い治療 |
URL | 公式サイト(外部リンク) |